車に塗布するサフェーサーとは? 失敗を防ぐ上手な使い方も徹底解説
「サフェーサーの失敗しない使い方を知りたい」
「サフェーサーの役目は何なのだろう。なしの塗装ではどんな問題が発生する?」
上記の疑問を抱える、車好きの方は多いでしょう。
ご自身で車のDIY塗装を検討しており、サフェーサーの存在を知った方もいるのではないでしょうか。
この記事では、サフェーサーの上手な使用方法や、その役割を徹底解説します。
車の塗装を検討している方は必見の内容なので、ぜひご覧ください。
サフェーサーとは塗膜を綺麗にする中塗り塗料
サフェーサーとは、本格的に塗装する前に塗る下地塗料を指します。
一般に下塗りと上塗りの中間に使用するケースが多く、中塗り塗料を指す場合が多いです。
自動車塗装の分野で使用される下地塗料には、プライマーとサフェーサーと呼ばれる、2種類があります。
基本的には、プライマーを下塗り(付着性の確保)したあとにサフェーサーを中塗り(塗装面の調製)する、2工程が上塗り前には必要になります。
サフェーサーの使用方法を5ステップで解説
それではサフェーサーの上手な使い方を説明したいと思います。
5ステップで解説します。
1.必要な道具を用意する
塗装するために必要なものは以下の4つになります。
・サフェーサー
・マスキングテープ
・新聞紙
・シリコンオフ(脱脂剤)
2.足付けを行う
ものが準備できたらサフェーサーを塗装する前に、サンドペーパーで足付けしてください。
足付けにより、被塗物の表面に凹凸を付け、塗料の付着力を向上できます。
3.脂を除去する処理を行う
足付けのあとに行ってほしい作業が、シリコンオフでの丁寧な脂の除去作業です。
サフェーサーを塗装する部分に油分が残っていると、サフェーサーが乗らず、クレーターの様に凹んでしまう状態が発生してしまいます。
この「ハジキ」が出てしまうと、乾燥した硬化後にクレーターを埋める作業がひと手間増え、さらに綺麗に仕上がらない結果になりかねません。
脱脂作業の重要性をご理解してもらえたでしょうか。
4.マスキングを行いサフェーサーを塗る
サフェーサーを塗装する前にはマスキングをしましょう。
塗装しない部分までサフェーサーがかかってしまうと、シリコンオフ等で拭き取る必要がでてきます。
その時に懸念されるのは、シリコンオフ等で拭き取った部分の艶が無くなってしまうのです。
塗装しない部分には極力手をかけないようにしたいので、マスキングはなるべく大きめに行うとよいでしょう。
5.塗装面を乾燥させる
塗装が終わったら、最後にサフェーサーの乾燥を行いましょう。
遠赤外線や、ヒーター等を使用した強制乾燥です。
乾燥時間ですが、サフェーサーの厚さにもよりますが、最低でも60℃、40分の強制乾燥が必要になります。
乾燥時間が短いとサフェーサーが縮んでしまい、その縮み(チヂミ)が上塗りの塗装を引っ張るようになり、塗装が浮いてきて剥がれてしまうので注意しましょう。
サフェーサーの役割とは? 3つの機能を紹介
ここでは、サフェーサーの主な役割を3つ解説します。
1.凸凹や小傷を埋める
旧塗膜やパテの部分など、やはり素地の部分は段地が出やすくなります。
そのような細かい段地は、サフェーサーで覆うと埋められるのです。
2.塗装の剥離を防ぐ
サフェーサーを塗装すると、剥離が防止される効果を発揮します。
プライマーだけでは、新品バンパーはほとんど剥離しまうので、必ずサフェーサーを塗装しましょう。
3 .パテの塗料吸引を防止する
パテを拡大して見ると、スポンジの様に穴がたくさん空いているのが分かります。
サフェーサーを入れると、穴の開いたパテが塗料を吸い込んでしまうのを避けられるのです。
塗料を吸い込んでしまうと、そこだけが艶消し状態になり、仕上がりが悪くなってしまいます。
サフェーサーの種類とは?主な製品3種を紹介
サフェーサーにも種類があります。
専門工具が必要となるケースもあるので、自分に合ったサフェーサーを選ぶとよいでしょう。
大きく分けると以下のように分けられます。
1.液式サフェーサー(スプレーガンタイプ)
このサフェーサーが一般的なサフェーサーになります。
コンプレッサーや、エアガン等の専門工具が必要です。
2.プラサフ(缶スプレータイプ)
プラサフとは、プライマーとサフェーサーが、1本の「缶スプレー」にまとまったものをいいます。
缶スプレーなのでお手軽に使え、DIYで塗装する方は使われるとよいでしょう。
傷・塗装の剥がれを埋めるサフェーサーの効果と同時に、プライマーの効果でそのうえから塗るボディカラーペイント塗料を定着しやすくします。
ただ、鉄以外のウレタンバンパー部分などへの塗装、または深い傷の穴埋めにはプラサフは向かない欠点もあります。
3.ノンサンディングサフ
ノンサンディングサフは、サフェーサーやプラサフとは異なり、サフェーサーの細かいボコボコを研ぐ必要がありません。
伸びがよく、サフェーサーを塗装したあとにツルンとした仕上がりになるためです。
粘度が低くて伸びがよいので、塗装する際には垂れないように気をつけましょう。
まとめ
本記事では、車に塗布するサフェーサーについて紹介しました。
サフェーサーとは、塗膜を綺麗にする中塗り塗料を指します。
種類も3種類あるので、自分に合ったサフェーサーを選びましょう。
車の塗装に必要なサフェーサー、その使用目的や使用方法などについて、ご理解してもらえたかと思います。
DIY塗装する際には、ぜひともこのサフェーサーを上手に活用してみましょう。
きっと満足する仕上がりとなるでしょう。