板金屋とはなに?自動車整備工場との仕事内容・質の違いも徹底解説
「板金屋ってどんな仕事?」
「ディーラーとなにが違うの?」
このような疑問を抱えている方は、きっと少なくないはずです。
板金屋にお願いできる仕事内容や、仕事の質を知りたい方もいるでしょう。
この記事では、板金屋とは何かを徹底解説します。
板金屋について詳しく知りたいカーユーザーの方はぜひご覧ください。
板金屋とは車の凹みなどを修復する仕事
板金屋とは、自動車の修理工場と混同される場合が多いですが、正確には、車体を始めとする外装パーツを交換または修理して塗装する仕事です。
具体的には、自動車に擦り傷がついたり、凹んでしまったりした場合に元の状態に修理する仕事といえます。
最終的に色やツヤを当初のように綺麗に戻す仕事も含まれます。
病院にたとえると外科医のようなお仕事で外装に関するものだけを扱う仕事です。
板金屋と整備工場の違い3つ
自動車に傷がついたり、凹んでしまったりした場合には、修理を依頼しますが、板金屋に依頼した場合とディーラーに依頼した場合は何が違うのでしょう。
ここでは以下の3点の違いについて解説します。
● 資格の有無
● 修理できる箇所
● 料金
詳しく見ていきましょう。
資格の有無
自動車関係の仕事はさまざまありますが、ディーラーなどに勤務する整備士は全員が整備士の国家資格を持っています。
そのため、どのディーラーに依頼しても、どの整備士に修理してもらっても技術が安定しているのです。
一方、板金屋の場合は、整備士とは異なり、知識と技術を身に付ければ仕事は行えます。
中には2級整備士の資格を持っている板金工もいますが、必須ではありません。
そのため、それぞれの板金工により腕がまちまちであるのは否めません。
修理できる箇所
既出のように、自動車整備工場の整備士は国家資格を持っています。
そのため、自動車のエンジンをはじめとした各パーツの点検や整備はもちろん修理まで車に関するあらゆる修理が可能です。
一方で、板金屋は車のドアやバンパー、ボンネットなど、外装パーツの交換・修理のみが可能です。
エンジン回りや足回り(サスペンションなど)、電気系統など内部的な整備や修理はできません。
エンジンの調子が悪いようなときはディーラーなどに持って行きましょう。
料金
近年では、新車や中古車ディーラーの修理工場では、板金修理の必要がある場合は、ほとんどが提携している板金工場に外注しています。
そのため、中間マージンが多少なりとも取られます。
また、その際には塗料や各パーツは純正部品を使用する場合が多いようです。
そのためどうしても料金的には多少高くなってしまいます。
しかし、そのぶん仕上がりが元通りに近くなります。
一方の板金屋の場合は中間マージンなどはかかりませんので料金的には安いです。
しかし、仕上がりは板金屋の腕次第になってしまいますので、腕がよくて値段がやすい板金屋を探さねばなりません。
板金屋を利用すべきケース3つ
ここまで板金屋とディーラーの違いを見てきましたが、ここでは板金屋に修理依頼してもいい以下の3つのケースについて解説します。
● 小さな傷・凹みが車体に付いた
● 塗料がわずかに剥がれた
● 車体に錆が発生した
詳しく見ていきましょう。
小さな傷・凹みが車体に付いた
常日頃、注意して運転していても、小さな傷がついてしまう場合があります。
傷がついてしまう原因は小石や小枝などさまざまです。
また、衝撃によって車のボディやバンパーが凹んでしまうときもあります。
たとえそれが小さな傷であっても内部の空気や雨が侵入し、錆付きの原因となります。
また、小さな凹みであっても、塗料が剥げ落ちやすくなってしまいます。
それが錆や劣化の原因になりかねません。
このように小さく修復しやすい傷ができた場合は板金屋に直してもらいましょう。
塗料がわずかに剥がれた
パッと見て傷や凹みがない場合でも、車の塗料やコーティングは購入後、年月が経過すると剥がれたり、薄くなったりします。
その原因は紫外線や汚れ、水滴、キズなどさまざまです。
塗装やコーティングが薄くなると、そこから空気や雨が侵入し錆の原因となってしまいます。
塗装剥がれは、それが原因となり車体の劣化を進めてしまう危険なものです。
塗装剥がれを見つけた場合も、すぐに板金屋に見てもらいましょう。
車体に錆が発生した
大切に乗っていた車に錆が付いてしまうのは決して珍しくはありません。
現在の車は昔の車に比べると、錆びにくいと言われています。
しかし、鉄が使用されている以上、錆びてしまう場合もあるのです。
金属に付着した錆は小さくても、放置しておくと、金属が腐食し大きくなって、穴が開いてしまう場合もあります。
そのため、錆を発見したときにはなるべく早く板金屋に持って行き、直してもらいましょう。
大がかりな修理は整備工場やディーラーで行おう
小さな傷を発見したり、塗料がわずかに剥がれたり、車体に錆が発生したなど、ちょっとした修理であれば板金屋で問題ありません。
しかし、エンジンの調子が悪い、電気系統やサスペンションがおかしいなどの修理は板金屋ではできませんので、整備士のいるディーラーに直してもらいましょう。
また傷の修復であっても、大きな傷があったときは、やはりディーラーにみてもらった方がよいでしょう。
ディーラーの場合は時間はかかる場合がありますが、完璧に直してくれます。
まとめ
板金屋は車のボディの凹みや傷などを修復するのが主な仕事です。
整備工場と違い、整備士などの資格は必要ありませんので、板金屋ごとに腕がまちまちです。
車は塗装が剥がれたり、錆びたりすると車体が劣化します。
凹みや傷を発見したら、早急に板金屋に見てもらいましょう。
また、大がかりな修理の場合は、ディーラーや整備工場に見てもらいましょう。
車に錆を発見したり、凹みや塗装の剥がれを発見したりした場合は、今回の記事を参考にして修理してください。